第154章 お見合いの会食

南坂海乃はしばらく考えた末、肯定の返事をした。

会わなければならない。憶測が当たっているかどうかなんて、顔を合わせたあとでしか分からない。

手早く身支度を整える。大きく巻いた髪は背中に流し、赤いワンピースに黒のコートを羽織って、玄関に立った。

その姿を見た瞬間、江川徹哉は目を見開き、惜しげもなく褒める。

「……綺麗すぎる」

海乃は助手席に乗り込み、ふと彼を見る。江川徹哉もまたきちんとした格好で、白いスーツに胸元は青いブローチ。

「先輩、今日は結局なにをするつもりですか」

「ただの食事会だよ。うちの社長と君のお母さん、友達なんだ。前の大会のとき、挨拶する暇がないまま君が帰っただろ...

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